「はゝゝゝ。いやまあ、それは別の話だ。ご意見として伺つておきませう」
u3000と、今村老人は、なだめるやうに手を振つた。そして、さつきから後ろで小さくなつてゐる事務所主任粕谷の方を振りむき、
「君からひとつ、なにか気のついたことを云つてくれたまへ。地元の空気といふやうなものは君が一番よく知つてるわけだから……。わたしのところへ寄越した彼等の連名の手紙といふものは、これや非常に穏かならんもんだつたが……」
「いえ、私から別に、なにも申上げることはございませんが、あまり奴らを甘やかしてご機嫌をとるやうなことになりましてもどうかと思ひますんで……。現に、只今新たな水源をみつけるために、会社から懸賞を出すことにしてをりますが、これなども、明かに会社の譲歩とみて奴らは気勢をあげてをるです」
u3000粕谷がそれに負けぬ気で肩を聳やかしてみせると、今まで黙つてゐた素子が静かにかう云つた――
「会社と地元との関係は、まつたく直接の利害関係だから、今日のお話とは違ふでせう。あたくし、そのことで、ちよつとみなさまのお耳に入れておきたいことがございますが……よろしうございませうか?」
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نویسنده: miu
تاريخ: دوشنبه
7 بهمن
1392 ساعت: 7:15