u3000素子のこの提議はどちらかと云へば冷やかな態度で迎へられたが、この時も今村老人が先づ口を切つた――
「そんなに熱心な方があるなら、是非こゝでお話を伺ひたいと私は思ふが、みなさんご異議はありませんか?」
u3000誰もなんとも返事をせぬ。たゞ、あちこちで私語するものがあるだけである。
「ご異議がなければ、ご苦労でも、斎木さん、どうかおいでを願つてください」
u3000明らかに好もしからぬ空気を感じたけれども、素子は、思ひきつて起ちあがつた。
u3000幾島は、与へられた一室のベツドの上に寝転んでゐた。
u3000入口で、素子は、かう云つた――
「おやすみになれて?u3000お邪魔してごめんなさい。今ね……」
u3000と、彼女は、委員会のあらましの状況を説明し、この機会に彼の意見を述べてみてはと勧めた。
「いやだ、僕は、そんなところへ出て喋るのは……」
u3000彼は頭を押へながら、尻ごみをした。
「いやつていふ法ないわ。ご自分の考へをぢつとしまつておおきになつて、どうなさるの?u3000そのためになんべんも地元の青年たちとお会ひになつたんでせう?u3000その結果、あなたが会社に対して忠告をなすつたやうに、別荘の人たちにも、第三者としておつしやりたいことがきつとあると思ふの」
「だつて、そんなことは僕から云ふべきぢやない。別荘の人たちが自発的に考へるべきことです」
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نویسنده: miu
تاريخ: دوشنبه
7 بهمن
1392 ساعت: 7:17