「さうでせうか、いろんな条件にもよるでせうが、まあ、うまくいつてる方ですかな」 u3000田丸は、組長の立場でそんな風に応じるよりほかなかつた。 「どうでせうね、これで日本人は、いざといふ場合に、ほんとに一致団結できるでせうか?u3000盲従と附和雷同は論外ですが、妙な「おつきあひ」といふほどの気持から、別に押し切つて反対もせぬといふ手合がゐますね。なんと云ひますか……こいつが一番始末のわるい、お互の間で油断のならん手合だと思ふんですが……」 u3000金岡先生は、何ものかに向つて憤りを発してゐるらしい。 「学校教育も、この戦争をきつかけに、ほんたうの姿に変らなければうそですね。のびのびとした日本人を作りたいなあ」 u3000と、田丸がまたそれに応じた感慨をもらすと、その時、傍らを、女子青年の一組が、五六人で、嵩ばつたツヽジの株を、えつさもつさと引つ張つて行く。 u3000或るものは力いつぱいの表情をしてゐるかと思ふと、あるものは、申訳のやうに手をかし、たゞ汗ばかり拭いてゐる。呼吸の合はないもどかしさが、こつちから見てゐて感じられる。 「しつかり、しつかり……」 u3000と、田丸は浴せかけた。そして、 「さあ、みんなで何か歌ひたまへ」 ヴォラーレ
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نویسنده: miu